入門編
理論の基本となる足の役割について
足裏には、次の3つの原理に基づいた3つの役割(機能)があります。
安定機能、免震機能、運動機能の3つです。
足裏に歪みがあり、これら3つの足裏の機能が1つでも衰えると、それに伴って全身にも悪影響が出てしまうのです。これが、慢性的 な頭痛・肩凝り・腰痛・膝痛・自律神経失調・肥満のはじまりなのです。
まずは足裏のバランスを整えて正しい歩行をすることで、重力とのバランス(調和)を効率的に保つことです。これが、美しいスタイルや健康な体に結びつくのです。
この方法は、素人であってもまた専門家であっても、根本の考え方がここにある以上ここを出発点にとらえなければならないのです。
なぜなら、人間は重力とのバランス(調和)を最優先し、その重力とのバランス(調和)を最も多くコントロールしているのが足裏のバランスであり、難しく言うと重力に対する力学なのです。これは、自然界の法則に従ったものだからです。
■足の安定機能
足の安定機能については、積木の原理を使って説明できます。
積木の1番目が傾いたり不安定だと、その上は必ず反対側にずれるという原理・原則があります。
これが重力とのバランスです。
積木の1段目が不安定だと、決して細く高く積木を積み上げることはできず崩れてしまいます。
人間の身体も同じように考えられます。人間の場合は、積木の1段目にあたるのが「足裏」です。ただし、人間は歩くという動作が伴います。足裏が歪んでいたり不安定な状態で歩くと、倒れないようにするために筋肉に余分な負担をかけ続けてしまうのです。更に、筋肉が疲労しないように脂肪を蓄えるという体の防御反応が加わり、不安定な足裏で歩くという繰り返しにより、脚が太くなったり、全身の肥満の原因になっていたのです。
■足の免震機能
足の免震機能については、地震の縦揺れ・横揺れの原理を使って説明できます。
建物が最も早く壊れるのは、地震の縦揺れと横揺れです。
人間は建物と違い2本足で歩くため、足裏に歪みがあり不安定だと歩く度に、この縦揺れ(衝撃波)と横揺れ(ねじれ派)の破壊力を繰り返し受けてしまうのです。
そして、バランスの狂っているところから破壊が始まるのです。これが関節の痛みや不調の原因だったのです。
■足の運動機能
足の運動機能については、竹馬で歩く原理を使って説明できます。
竹馬で歩く時、倒れないように身体を硬くしますが、足裏に歪みがあると竹馬で歩くのと同じような状態になります。
土台となる足裏に歪みがあると、全身を支える足裏の面積が狭くなるため、歩行時に倒れないようにと無意識に身体に力を入れて硬くしてしまいます。
つまり、歩行機能が低下し運動能力もそれに伴って低下してしまうのです。
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